日本語学会2020年度春季大会プログラム
lastupdate 2020/9/19

【重要】2020年度春季大会は,開催を中止いたします。詳細はこちらをご覧ください。

延期を予定している一部のプログラムを除き,今大会では予稿集の公知をもって発表成立とみなし,今大会での研究公表実績として認定します。

日時

 2020年5月16日(土) 12時30分-20時00分(会長対談,口頭発表,懇親会)

 2020年5月17日(日) 9時40分-17時00分(ワークショップ,ポスター発表,大会式典,会員総会,シンポジウム)

 

場所

 東京外国語大学 (〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1)

交通案内のページへ

 

会場校委員

 川村大(委員長)・阿部新・菅長理恵・花薗悟・幸松英恵

 

大会ポスター

 大会ポスター【ダウンロード(PDF)

※プログラムの一部を秋季大会に延期します。

 

予稿集PDF版

予稿集PDF版の公開期間は,終了しました。

正誤表

  今大会では,発表時の予稿の修正アナウンスが行われないことを勘案し,予稿の正誤表を掲載することにいたしました。

 

予稿集冊子の入手方法

 予稿集冊子の入手を希望する方は,下記の申し込みフォームにてお手続きください。

 【予稿集冊子申し込み】

 申し込み期限は2020年5月31日(日)までとします。※予稿集冊子の申し込み期間は,終了しました。

 入手をご希望の方には,冊子本体3,000円+送料をご負担いただきます(振込手数料も各自でご負担ください)。申し込みのお手続きを終えたうえで,6月5日(金)までに,申し込みフォーム内に記載する入金先にご入金ください。ご入金を確認できた部数を印刷し,6月下旬頃に送付いたします。

 なお,予稿集冊子には正誤表は添付しません。正誤表は,本サイトを参照してください。

 

全体スケジュール

5月16日(土)

11時30分 受付開始

研究講義棟 1階 ガレリア(回廊側)

12時30分-13時10分 会長対談

研究講義棟 1階 マルチメディアホール101

13時30分-17時40分

1 13時30分-14時10分

2 14時20分-15時00分

3 15時10分-15時50分

4 16時10分-16時50分

5 17時00分-17時40分

口頭発表

A会場(研究講義棟 1階 大講義室115)

B会場(研究講義棟 1階 中講義室108)

C会場(研究講義棟 2階 大講義室226)

D会場(研究講義棟 2階 大講義室227)

18時00分-20時00分 懇親会 大学会館 1階 ミール

 

5月17日(日)

9時10分

受付開始

研究講義棟 1階 ガレリア(回廊側)室

9時40分-11時10分

 発表

11時10分-11時40分

 ラウンドセッション

ワークショップ

ワークショップ0会場(研究講義棟 1階 大講義室115)

ワークショップ1会場(研究講義棟 1階 中講義室108)

ワークショップ2会場(研究講義棟 2階 大講義室226)

ワークショップ3会場(研究講義棟 2階 大講義室227)

11時10分-12時40分

ポスター発表

研究講義棟 1階 ガレリア(中央部)

13時10分-13時30分 大会式典

研究講義棟 1階 マルチメディアホール101

13時30分-13時50分 会員総会

研究講義棟 1階 マルチメディアホール101

14時00分-17時00分 シンポジウム

研究講義棟 1階 マルチメディアホール101

*今大会では,ワークショップ0(ゼロ)とシンポジウムを,一般公開します(参加費無料)。

 

5月16日(土)

会長対談 [研究講義棟 1階 マルチメディアホール101] 12時30分-13時10分

【動画配信】 会長対談―浦本直彦氏を迎えて―

 人工知能学会会長 浦本直彦

 日本語学会会長 金水敏

日本語学会公式YouTubeチャンネル にて会長対談の動画を配信します。

配信開始は2020年5月16日(土)12:30です。

 

口頭発表 [研究講義棟] 13時30分-17時40分

※発表要旨ダウンロードは【要旨】をクリックしてください。全てを一括でダウンロードする場合は,こちらの【一括】をクリックしてください。なお,秋季大会に延期する発表・企画の要旨は掲載しておりません。

 

A会場[研究講義棟 大講義室115]

A-1 上代における助詞モと希望表現の共起について

 小池俊希(東京大学学生)【要旨

A-2 平安時代古記録の複合動詞―後項動詞の補助動詞化に着目して―

 柳原恵津子(国立国語研究所)【要旨

A-3 変体漢文の構文論的研究―受身文の旧主語表示を例に―

 田中草大(京都大学)【要旨

A-4 〈僅少〉を表す語彙の形成

 山際彰(関西大学)【要旨

A-5 タシカニの語史―〈譲歩〉用法の成立過程及びその要因―

 清田朗裕(大阪教育大学)【要旨

 

B会場[研究講義棟 中講義室108]

B-1 泣き方の表現に見られる性差―小説における日本語とロシア語の比較から―

 宿利由希子(京都精華大学),カリュジノワ, マリーナ(ノボシビルスク国立教育大学)【要旨

B-2 「主観性」の文法的定義と直示中心

 デロワ中村弥生(仏国立東洋言語文化大学)【要旨

B-3 「1ミリもない」考

 櫛橋比早子(日本工業大学)【要旨

B-4 テキストの結束性の記述―「辞書は新しいのがいい」構文の主題X名詞句に注目して―

 石原佳弥子(一橋大学学生)【要旨

B-5 広告における特異な引用表現についての一考察

 久賀朝(早稲田大学学生)【要旨

 

C会場[研究講義棟 大講義室226]

C-1 可能構文における格交替の規則から見た「ニ-ヲ」パターンの制約

 李娜(北海道大学学生)【要旨<】/p>

C-2 「ていらっしゃる」と,その非敬語形

 ベリナ タイル(青山学院大学学生)【要旨

C-3 条件表現の連体修飾用法―その意味解釈を中心に―

 杜暁傑(筑波大学学生)【要旨

C-4 動名詞の名詞述語文「VN+だ」の意味用法をめぐって

 石立珣(早稲田大学)【要旨

C-5 動詞に含意されない副詞的表現の結果状態解釈の成立

 難波えみ(岡山大学)【要旨

 

D会場[研究講義棟 大講義室227]

D-1 現代日本語感動詞「あら」の音調と意味

 謝霞(東北大学学生)【要旨

D-2 方言アクセントから再建される日琉祖語の3拍名詞類別語彙

 大門知樹(テー・ピー・エスサービス株式会社)【要旨

D-3 階層によるラ行五段化の通方言的一般化―九州方言を中心に―

 宮岡大(九州大学学生)【要旨

D-4 音韻論的角度からみた「オトトイ」と「オトツイ」

 王竣磊(上海外国語大学学生)【要旨

D-5 『古言梯』以降の古典仮名遣い系統の仮名遣書について―漢語に注目して―

 姜盛文(大阪大学学生)【要旨

 

懇親会 [大学会館 1階 ミール] 18時00分-20時00分

 会費: 一般 5,000円 学生 3,000円

 

 

5月17日(日)

ワークショップ [研究講義棟] 9時40分-11時10分:発表 / 11時10分-11時40分:ラウンドセッション[RS]

ワークショップ0[研究講義棟 大講義室115]   [RS]実施

【秋季大会に延期】 〔一般公開〕 言語習熟論へ向けて―日本語研究と国語教育・初年次教育など―

 森山卓郎(早稲田大学),矢澤真人(筑波大学),安部朋世(千葉大学)

*ワークショップ0は,日本語研究の今後の開拓分野を積極的に取り上げる一般公開の大会企画です。

 

ワークショップ1[研究講義棟 中講義室108]

【秋季大会に延期】 W-1 国文学研究資料館の情報資源の日本語学研究への活用

 岡田一祐(国文学研究資料館),宮本祐規子(国文学研究資料館),山本和明(国文学研究資料館),清水康行(日本女子大学)

 

ワークショップ2[研究講義棟 大講義室226]   [RS]実施

【秋季大会に延期】 W-2 奥田靖雄構文理論の継承と発展

 志波彩子(名古屋大学),早津恵美子(東京外国語大学),茶谷恭代(桜美林大学),前田直子(学習院大学)

 

ワークショップ3[研究講義棟 大講義室227]   [RS]実施

【秋季大会に延期】 W-3 『日本語歴史コーパス』活用入門

 小木曽智信(国立国語研究所),服部紀子(国立国語研究所),松崎安子(国立国語研究所)

 

ポスター発表 [研究講義棟 1階 ガレリア(中央部)] 11時10分-12時40分

【秋季大会に延期】 P-1 【招待発表】明治初期の口語語彙と文語語彙―『日本語歴史コーパス』の「明治初期口語資料」と『明六雑誌』の語彙比較―

 田中牧郎(明治大学)

P-2 『日本語歴史コーパス 奈良時代編Ⅱ宣命』の公開

 呉寧真(国立国語研究所),池田幸恵(中央大学),須永哲矢(昭和女子大学),小木曽智信(国立国語研究所)【要旨

P-3 『日本語歴史コーパス江戸時代編Ⅲ近松浄瑠璃』の公開

 片山久留美(国立国語研究所),小木曽智信(国立国語研究所),上野左絵(日本女子大学)【要旨

P-4 『日本語歴史コーパス』に対する文脈化単語埋め込み情報付与

 浅原正幸(国立国語研究所),加藤祥(国立国語研究所)【要旨

P-5 八代集の掛詞―部立との関連において―

 松崎安子(国立国語研究所)【要旨

P-6 コーパスによる程度副詞イタクの使用実態の一考察―通時的変化を注目して―

 華迪聖(首都大学東京学生)【要旨

P-7 中国語から意味のみを受け容れた畳語形漢語副詞の変化について

 蔡嘉昱(筑波大学学生)【要旨

【秋季大会に延期】 P-8 【招待発表】キリシタン版にみる中世日本語の漢字と和訓の常用性

 白井純(広島大学)

P-9 変体仮名字形データベースの構築と公開

 間淵洋子(国立国語研究所),福井尚子(凸版印刷株式会社)【要旨

P-10 ヲコト点図共有・比較システムの開発

 堤智昭(筑波大学),田島孝治(岐阜工業高等専門学校),高田智和(国立国語研究所),小助川貞次(富山大学)【要旨

P-11 外来語「アップ(する)」の語義と用法について―コーパスを用いた分析―

 松本理美(立命館大学学生)【要旨

P-12 近代日本語における無情物主語受身文―翻訳小説中の訳出例を中心に―

 仲村怜(明治大学学生)【要旨

P-13 「好きだ」の対象を示すヲ格と情報構造―ノダ文に着目して―

 池田尋斗(関西大学学生)【要旨

P-14 丁寧形基調の文章における従属節の普通形述語の出現要因―「から」節を例として―

 鏡耀子(東北大学学生)【要旨

P-15 結論の述べ方の指導法についての試案―「以上のことから」の機能に注目して―

 櫻井芽衣子(日本工業大学)【要旨

P-16 丁寧体過去形式「~ましたです」の動向―「国会会議録」過去72年分のデータから―

 神作晋一(台湾・南臺科技大學)【要旨

P-17 發話・理解勞力の輕減に優先する體系の單純化―市來・串木野方言の繼續相を資料に―

 黒木邦彦(神戸松蔭女子学院大学)【要旨

P-18 雑談における母語話者と非母語話者の笑いの使用傾向の分析―『BTSJ日本語自然会話コーパス2018年版』を用いて―

 宇佐美まゆみ(国立国語研究所),張未未(早稲田大学学生)【要旨

P-19 現代日本語の交感発話の分類に関する考察

 肖潔(北海道大学学生)【要旨

P-20 「あ」系感動詞の意味用法について

 姚瑶(早稲田大学学生)【要旨

【秋季大会に延期】 P-21 【招待発表】1万人を対象とした全国方言意識Web調査に基づく話者類型の抽出―「方言育ち共通語話者」の地域差・年代差を中心に―

 田中ゆかり(日本大学),前田忠彦(統計数理研究所),林直樹(日本大学),相澤正夫(国立国語研究所)

 

《昼休み》 12時40分-13時10分

 

大会式典 [研究講義棟 1階 マルチメディアホール101] 13時10分-13時30分

 会長挨拶   金水敏

 会場校挨拶   林佳世子(東京外国語大学長)

 学会賞授賞式

 

会員総会 [研究講義棟 1階 マルチメディアホール101] 13時30分-13時50分

 

シンポジウム [研究講義棟 1階 マルチメディアホール101] 14時00分-17時00分

【秋季大会に延期】 〔一般公開〕 データから見る日本語と「性差」

   趣旨

 「日本語は世界の言語の中でも,男性語と女性語の相違が特に著しいといわれる」。

 1980年『国語学大辞典』に見えるこの記述は,現在どのように評価すべきであろうか。

 たとえば,2018年『日本語学大辞典』では,「女性語」「男性語」という性差は近代的なイデオロギーのもとに確立したものであって,古代においては存在しなかったとされる。また,それら「女性語」や「男性語」とされる形式が,実際の話し言葉の中では使用されなくなっているといったことを指摘する論文も数多く見られる。そういった状況の中で,冒頭の一文は修正すべきなのか,また,修正すべきだとすればどのように修正すべきなのか。

 「女性語」「男性語」すなわち,「女性/男性らしい言葉」を,現実に用いられる言語と異なるものとして区別したことは,近年における言葉と性差をめぐる研究成果の一つと言えよう。中村(2012)における「女ことば」の形成過程や,金水(2003)におけるステレオタイプとしての言葉の性差などは日本語学における現代的な到達点であると言える。

 その一方で,現実に用いられた言語のレベルにおいては,こうした到達点と組み合えるほどの十分な成果があるとは言いがたい。「女性語」や「男性語」が「使用されなくなった」と言われる現代の話し言葉において,場面や社会的立場,地理的な変異を含め,実際にはどのような言葉が用いられているのか,さらに歴史的にはどうなのか,そしてそこに「性差」はあるのか。古くて新しいこの問いには日本語研究の立場から応えるべき事柄が多く残されているように思われるが,本学会のシンポジウムではこれまで取り上げられていない。

 そこで本シンポジウムでは,言語の多様な実態に即して考えるという意味で「データから見る」という観点を基軸に据え,改めて日本語と「性差」について考えたい。現代では,言語的実態を捉えるための様々な手法,コーパス類などデータの蓄積,そしてそれを支える最新の理論に拠って,言語使用の実態をこれまで以上の精度で観測することが可能になりつつある。これらの資料や方法を用いることが,日本語の「性差」を,現時点においてどのように記述するべきなのかという議論の契機となるのではないかと考える。

 以上の趣旨をふまえ,パネリストは,あえて,言葉と「性差」の問題を主たる研究テーマとする方々ではなく,それぞれの言語データをお持ちの方とし,今回のテーマのためにお願いして考察していただくものである。より多くの幅広い研究者がこの問題に新たに関心を寄せるきっかけとなるようなシンポジウムとしたい。

参考文献:国語学会編(1980)『国語学大辞典』,日本語学会編(2018)『日本語学大辞典』東京堂出版,金水敏(2003)『ヴァーチャル日本語役割語の謎』岩波書店,中村桃子(2012)『女ことばと日本語』岩波書店

 

   パネリストの発表タイトルとキーワード

森山由紀子(同志社女子大学)「日本語の「性差」研究の歴史」

  キーワード:「女性語」,位相語,言葉の男女差

小磯 花絵(国立国語研究所)「日常会話の「性差」―『日本語日常会話コーパス』に基づく分析を通して―」

  キーワード:日常会話,性差,話し言葉コーパス

近藤 泰弘(青山学院大学)「平安時代語に見られるジェンダー的性質について―通時コーパスによる分析―」

  キーワード:ジェンダー,平安時代語,コーパス

高木 千恵(大阪大学)「地域方言の「性差」を探る―関西方言話者の談話資料から―」

  キーワード:方言,ジェンダー,話し手の志向

 

   司会

     加藤大鶴(跡見学園女子大学)

   企画担当

     森山由紀子(同志社女子大学),加藤大鶴(跡見学園女子大学)

 

Copyright © 2014 日本語学会 All Rights Reserved.